THNK一級建築士事務所BLOG/建築家・大阪・新築・リノベーション

大阪を拠点に住宅や福祉施設等の設計監理を行うTHNK一級建築士事務所のブログです。
新築・リノベーションの現場の様子や日常の活動を紹介しています。
大阪木材仲買会館の見学
 大阪木材仲買会館の見学会に参加しました。
構造に耐火集成材を使った建築で、今後の建築の流れの1つとして重要になってくるだろうということで機会があれば見に行きたいと思っていました。
重要な流れの1つというのは、木造建築のことです。
 日本で法的には、1950年の建築基準法の制定により大規模な木造建築が制限され、さらに1959年の伊勢湾台風をきっかけに防火、耐風水害のため木造の一部を禁止されていました。それが2000年の建築基準法改正により、必要な性能(耐火性能など)を満たせば、木造建築が可能となりました。
 そして2010年には公共建築物等木材利用促進法が施行されました。これは木を使用することにより、日本の森を育て、林業の活性化を図ることをねらいとして、地方自治体は公共建築物においては率先して木材の利用に努めなけらばならないというものです。
 大規模な木造を行う場合にネックになってくるのが耐火性能です。
構造規模によって次の図のように耐火性能が求められます。
現在木造耐火建築物とするためには以下の3つの方法があります。
 今回見学に行った大阪木材仲買会館は終え止まり型のタイプで竹中工務店が開発したもので、オープンな技術ではありません。
 建物全体の構造としてはコンクリートとの混構造で、
それは津波対策、隣地延焼防止などを考慮しているそうです。
 この建物では木をどのように使うかということをいろいろ考えていて、構造材として使っている他にも、木が水に弱いということも配慮しながら軒裏に使ったり、格子で耐震壁を作ったり、木の種類や継ぎ方を見せたりと様々な取り組みがされていました。
 建物の機能として、それほど複雑でもないこともあって構造も明快に作られていたり、既存の桜の樹木を囲みながら視界が広がっていたりと、基本計画がうまくできていました。また、それを実現させるために、天井と軒裏が連続して、外部からもすっきり見えていたり、と細部までよく検討されていると感じました。(10/1upload)
| 建築探訪・旅 | 23:00 | - | - |
altarnative collective cafe『ほとり・ポトリ』訪問
先日の講演会で知ったオルタナティブ・コレクティブ・カフェ 『ほとり・ポトリ』を訪問しました。

近江舞子 琵琶湖畔でコレクティブハウスを立ち上げようと準備をされています。もともと民宿だった建物を借り上げて、徐々に整備していく予定だそうです。



今は居住者ひとりで、月1回のカフェの運営をしています。ひとりなので、少し寂しい様子で、『コレクティブハウス』ならぬ『コドクティブハウス』だと冗談で仰られています。

琵琶湖畔に位置しているので、絶景が魅力の場所です。訪れた時も、カフェで引いてくださるウクレレに波の音が重なって、のんびりと豊かな時間が流れていました。




一軒家風、洋館、和風平屋、鉄骨造のカフェなど個性豊かな4棟の建物が複雑に絡み合っており、コレクティブハウスだけではなく、カフェやイベントスペースも予定されています。とても面白い住まいができそうです。

http://homepage3.nifty.com/johohiroba/collective/collective.htm
| 建築探訪・旅 | 14:57 | - | - |
松山・伊丹十三記念館
梅雨明けの先週末に松山の伊丹十三記念館に行ってきました。

伊丹十三記念館は2007年5月に愛媛県松山市で開館した住宅作家・家具デザイナーとしても有名な中村好文さんが設計した建築です。

今回は現在設計している住宅の外壁に焼杉を使いたいと思い、その参考として見たいというのが一番でした。また中村好文さんは主に住宅を設計されてるので建物を見れる機会が少ないのでぜひ実際に家具を作るような建築のディティールが見たいというのもありました。

竣工から約3年が経っている外壁。
通常なら同じ板を張っていくのですが、2種類の板厚と4種類程の板幅をランダムに張って外壁面に表情を作っていました。


こじんまりとした静かな庭ですが伊丹十三さんが佇んでいそうな温かみのある空間です。タンポポが植わっていました。

内部の展示も限られたスペースで棚を引き出して閲覧できたりと工夫されていました。
もちろん展示内容も面白く、伊丹十三さんと言えば映画の人というイメージでしたが、本当に多彩で探究心が強い人でそれらのバックグラウンドが映画に溢れていたんだなと思いました。

記念館にて道後温泉前にある一六タルトのカフェ内装を中村好文さんがされていると教えていただいたのでそこも行ってきました。




その後、松山城とその周辺、坂の上の雲ミュージアム(安藤忠雄)、道後温泉と一日松山観光をして帰りました。


| 建築探訪・旅 | 00:23 | - | - |
倉吉のまちなみ


先週、鳥取に打合せに行った翌日に倉吉のまちなみを見学に行きました。

白壁土蔵群が有名ですが、玉川と建物に渡るための橋が特徴的です。
ここの土蔵は出入口や窓に鉄扉や漆喰の扉がないのが特徴で、一般的な邸内の土蔵とは違い、雑品庫として使われていたためだそうです。現在も竹細工やお土産物の店として使われています。

また旧本内宏邸のインテリアショップではイギリスやイタリアから輸入した家具などを手入れした状態で扱っていて、その質や使う年数を考えると欲しくなるものがたくさん並んでいました。

近くにはモダニズム建築の倉吉市庁舎や倉吉博物館などもあり、丸一日過ごせる場所です。

| 建築探訪・旅 | 19:44 | - | - |
イタリアの町 オストゥーニ
ブログの更新を忙しくて怠っていまいましたが、もうすこしこまめに更新しようということで、年明けに旅行したイタリアの街の紹介をします。

まずはオストゥーニを紹介します。
石灰の白い壁が美しい、丘の上にそびえる町です。

オストゥーニはイタリアのプーリア地方に位置します。イタリアの形を靴に例えるとかかとの辺りです。近くにはトンガリ屋根のトゥルッリで有名なアルベロベッロなどがあります。
鉄道の駅からはバスやタクシーに乗って行きますが、周囲にはオリーブやブドウ畑が広がってのどかな風景です。

オストゥーニとは新しい都市という意味だそうですが、新しいと言っても約1000年ほど前から作られた町ということです。

近くのB&Bに荷物を預けてから、旧市街に入ると路地が迷路のように入り組んでいて、歩くとシークエンス(見え隠れ)にわくわくします。

かつてこの町の住民は海賊や外敵からの侵入の危険にさらされていたためにこのような入り組んだ町になったいうことです。



旧市街の外周に出るとオリーブ畑と海がよく見えて、確かに監視しやすい場所であることもよくわかります。

訪れた当日はエピファニーアという子どものお祭りの日で夕方からいろんな仮装や展示がされていました。イタリアではクリスマスの雰囲気はこの日まで続くそうで、他のどこの町でもクリスマスツリーやキリスト誕生の展示などがされていました。
町のメイン通りにはインフォメーションや土産物屋があったり、観光化されて来てはいるのですが、お祭りに来ている人々の雰囲気は日本の夏の夜店に繰り出しているようで生活感があってよかったです。

この町で昼食と夕食をいただきましたが、南イタリアは何を食べてもおいしいのでその辺りも含めておすすめです。
| 建築探訪・旅 | 19:37 | - | - |
桂離宮見学
桂離宮の見学に行ってきました。
見学は無料ですが事前に申し込まないと見られないのでなかなか敷居が高いですが、それだけの価値があります。見学は2度目でしたが、その時々で視点も変わりますし、季節によっても見られるものが変わるので、また行きたいと思いました。
宮内庁桂離宮のページ


敷地の中で小高い丘となっている松琴亭の前から書院を見る

書院の高床は地面から切り離されて、プロポーションが洗練されて見えます。

月波楼の船底天井。
竹、皮のついたままの木、曲がった木、屋根も柿葺、茅葺、瓦葺などいろいろな素材が使われていますがシンプルで落ち着いています。
全て自然素材だからよいというレベルではなく、相当な労力をかけて一つひとつのものが選ばれ作られていることが伝わってきて、そういう意味では建築は全く進化していないと感じさせられました。

| 建築探訪・旅 | 20:45 | - | - |
桂離宮見学
桂離宮の見学に行ってきました。
見学は無料ですが事前に申し込まないと見られないのでなかなか敷居が高いですが、それだけの価値があります。見学は2度目でしたが、その時々視点も変わりますし、季節によっても見られるものが変わるので、また行きたいと感じました。
宮内庁桂離宮のページ







| 建築探訪・旅 | 20:43 | - | - |
小規模多機能居宅介護「きずな」
4/30に現在工事が進んでいる小規模多機能の建築主であるほのぼのステーションの方々と一緒に大阪市住吉区の小規模多機能居宅介護「きずな」の見学に行かせてもらいました。

場所は最寄の「住吉東」駅からすぐで地域の福祉拠点となっているところにあり隣には市営住宅があるという好立地でした。
「きずな」は大阪市の総合福祉センターの2階にありもともと診療所だった場所を改装したそうです。(診療所1階へ)
法人は以前からデイサービスをやっていたのでその利用者で小規模多機能のメリットがある人が利用者になった方が多く現在20名の登録があるそうです。

「きずな」の玄関。玄関から雰囲気が変わります。

半分が徒歩での通い、他は車椅子でのお迎えが多いこともあり玄関には車椅子がたくさん置いてあります。
玄関がスロープになっていますが、これは改装により床を上げているためですが、これによりもともとの天井高を抑え家らしいスケールにすることと、コンクリート床に床組みすることで転倒しても骨折などのケガをしにくいようにという理由からだそうです。

リビングの様子。
リビングとダイニングの間にはアンティークのタンスで仕切られており、端の階段状になっているところを立ち上がりに使えたり、ダイニングからもテレビが見える高さで都合がよいそうです。ダイニングテーブルでは利用者さんで食器を拭いたりもされていました。
今月から週に一度利用者さんが食事を作るということでやっているそうです。


浴室は同じタイプのユニットバスが2室ありセキスイの商品で三方介助ができ浴槽をスライドさせ片方に寄せることができるというものを使われていました。特にリフトなどは使われていないということですが、それはこの建物内(もしくは近く)に別にリフト浴があり、そこを利用することもできるというのもあるようです。

トイレ。脱衣室側と洗面所側の両方から入れるようになっていました。


対面式のキッチンでスタッフの方はキッチンに立っても利用者さんに目が届いているようでした。
イスは座面が床から37cmと通常より低いものを使っているとのことです。

宿泊室。個室4室と談話コーナーに面している1室を仕切って5名分で登録されているそうです。
ここでは家が近所の方が多く、わざわざ宿泊費を払うのももったいないという意識があるので頻繁に利用する人は少なく、家族の都合で週末に泊るといった利用のされ方をしているようです。
他にも日当たりのよい喫煙室がありました。
各部屋には公募で決めたという室名がありサインが貼ってありました。

施設見学後すぐ側の街角デイで運営のことなども聞かせていただきました。
| 建築探訪・旅 | 21:19 | - | - |
ぷれいす”Be”見学会
 週末に二井清治建築研究所設計による高槻地域生活総合支援センターぷれいす”Be”の見学会に行きました。
用途が複雑で知的・精神・身体障がいの方を対象にした生活介護・自立訓練・就労移行支援・短期入所などのサービスを提供する施設ということです。

当日はあいにくの雨でしたが、敷地を活かしてほとんど平屋の建物が広がっていました。

 ぷれいす”Be”の特徴はこの規模で木造であり、準耐火建築物ということと、木材は国産材を使用しているところです。
木造とした理由は近年の鉄の価格の上昇と、木造とすることで建築確認における構造適合性判定が要らないので審査期間が短縮できるということがあるそうです。
 木造で準耐火建築物にするには構造部分を石膏ボードなどで覆うか、燃えしろ設計と言って木が燃えて表面が炭化した状態でも必要な柱梁の大きさを確保する方法があり、場所によって両方の方法を用いているとのことです。

レストランは外部からも直接入れるようになっています。天井高が抑えられていて落ち着く場所になっています。
天井に貼られている木は難燃処理がされているそうです。


アクティビティルームの柱は燃えしろ設計で太くなっていました。見えている梁は化粧梁ということです。

中庭にはカツラが植えられています。屋根は二重屋根となって夏の暑さを防ぎます。

レストランの西側は木製ルーバーと壁面緑化が行われるようになっています。

見に行った感想としては、新しく行った木造準耐火と福祉施設としてのノウハウ、また一連の作品での環境共生の方法が継承されていて完成度の高い建築になっていると思いました。
| 建築探訪・旅 | 20:27 | - | - |
シャレール東豊中 見学会
2/8(日)にシャレール東豊中という都市機構(昔の公団)の集合住宅の見学に少し関わらせてもらったのもあって、行きました。
1階部分は棟の長手方向の地形の傾斜を活かしてメゾネット(1戸の中で2階建て)になっていたり、αルームや専用庭があったり、また最上階は廊下にトップライトがあったりと、賃貸住宅でここまでいろいろなことをしているところは珍しいと思います。
巷に広告も出回っていましたが、もう少し計画の中身をアピールしてあげて欲しい、という感想です。


スキップフロアになって上下に部屋がある

メゾネットの通路。いろいろと使い方のイメージが膨らみます
| 建築探訪・旅 | 17:49 | - | - |
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